持ち家vs賃貸
持ち家か賃貸かの判断をするにはまず、住むためにいくら必要かを正しく知る必要があります。月々の住宅ローンの支払いと、家賃を単純比較はできません。持ち家の場合、住宅ローンのほかにも固定資産税や修繕費などもかかるからです。持ち家がマンションの場合、管理費や修繕積立金も発生します。
持ち家は所有している限り、住み続けることができる安心感があります。高齢になったときのことを考えると大きなメリットです。
その土地に愛着があり、他所で暮らすことなど考えられないなら、耐震性やバリアフリー性に優れた長持ちする戸建てやマンションを購入するのが、長期的に見るとおトクかもしれません。
持ち家のメリット・デメリット
持ち家
⭕️メリット
1)住宅ローンが終われば月々の支払いが大幅に下がる
2)資産になる(売却・賃貸ができる)
3)リフォームなど建物に自由に手を加えることができる など
❌デメリット
1)固定資産税などの税金が発生する
2)地震などで被災した場合、保険で再建費を賄えない場合がある
3)ご近所トラブルなどがあっても簡単に引越しができない など
賃貸
⭕️メリット
1)住み替えが容易
2)家族構成やライフスタイルの変化に合わせやすい
3)もしも契約した物件が合わなければ引っ越せばよい など
❌デメリット
1)家賃と更新料の支払いがずっと続く
2)年齢や職業・収入などで借りれない場合がある
3)退去時に原状回復のための支払いが発生する など
しかし持ち家を購入したからといって、一生住むとは限りません。そのため、家を持つならリセールバリュー(売る時の価格)を考慮することが大切です。たとえば、人口減少が大きいエリアの住宅は一般的に価格下落のスピードは早くなります。
逆に人口減の少ないエリアで住宅を購入すれば価格の下落は緩やかです。将来の買い替えも考えるならリセールバリューは重要です。
家(マンション)のリセールバリュー UP・DOWN条件
もし仮に、ご自分が現在居住している持ち家を何らかの事情で売却することになった時、「いくらで売れるのか」が最大の関心事になるかと思います。転勤や人事異動などで現在の住まいを売って新しい勤務先のそばに買い替えるとか、ご両親と同居することになったとか、手狭になったとか、理由は人それぞれですが、売却して転居するというのが一般的になるかと思います。不動産は買うより売るほうが難しいと言われるものですから、購入する前から“いつかは売却する”ことをイメージしておけば、いざ本当に売却することになった時、必ず役に立つはずです。
高くなる可能性がある条件
- 立地が良い(都心、駅近)
- 人気エリア(住みたい街ランキング上位など)
- 住環境が良い(日当たり、閑静など)
- 買い物施設、飲食店へのアクセスが良い
- 地震、台風などの自然災害に対する安全性が高い
- マンションのあるエリアの人口が増加傾向にある など
低くなる可能性がある条件
- 立地が良くない(交通の便が悪い、駅遠)
- 不人気エリア
- 住環境が悪い(日当たり、治安が不安など)
- 買い物施設、飲食店などへのアクセスが悪い
- 地震、台風などの自然災害に対する安全性が低い
- マンションのあるエリアの人口が減少傾向にある など
賃貸を選択した場合
賃貸の場合、自分の財産ではないので、あえて価値の低い物件に住んで出費を抑えるという考え方もあります。長く空室があるような人気のない物件であれば、交渉によって家賃が下がる場合があります。
なお、賃貸は退出費用が思わぬ高額になることもあるので要注意です。傷をつけたりしないことが大切です。火災保険で修繕できることもあるので、ネットなどで情報収拾しましょう。
持ち家と賃貸、それぞれのメリットとデメリットがあります。ライフスタイルや将来設計を考慮し、後悔のない選択をしましょう。
賃貸物件の退去費用をできるだけ安く抑えるには
入居したらすぐに部屋の傷や設備の故障、不具合をチェック
この記録を管理会社と共有しておけば、退去時に自分が入居する以前からあった傷や不具合に対して費用を求められた際に重要な証拠になる
入居時に心がけること
たばこの臭いやヤニ汚れは室内の壁紙をすべて張り替えるケースが多いので、張り替え代が惜しければ室内ではタバコはご法度。エアコンのフィルターや便器、洗面台、ユニットバスなどのカビを普段から掃除する。壁紙の電気焼けを防ぐために冷蔵庫は壁から離して設置するなど、極力室内が劣化しないよう心がける。
「原状回復」について理解しておく
「原状回復」は借りた当時の状態に戻すことではない。フローリングの日焼けなどの経年劣化は負担する必要がないので、自分が負担すべきものを理解して、不当請求には応じないように。「原状回復」の詳細は国土交通省のホームページに公開されている「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」で確認しましょう。
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