J2新潟 課題のセットプレーから得点、余裕を生む

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J2新潟 課題のセットプレーから得点、余裕を生む

【元アルビ・梅山チェック 】10日、新潟は2―0で栃木を下した。開始6分のCKが試合全体の流れに大きな影響を与えた試合だった。

90分の中で流れや主導権が常に自分たちにあるとは限らないサッカーという競技において、流れや主導権とは切り離してまさに“セットした状態”でリスタートできるFKやCKは、常勝を目指すチームに欠かせない重要な要素である。セットプレーの得点に占める割合は平均的には30%程度だが、新潟は第8節終了時点で10得点中リーグワーストタイの1点のみ。その少なさは今季の新潟にとって特に大きな課題となっていた。

先制点となったCKはニアとファーに2つの塊をつくって、イッペイ・シノヅカをフリーにしてシュートを打たせるというデザインされた形だった。この成功体験は、自分たちの流れではない状況であっても得点する手段があるという気持ちの余裕を生み、落ち着いて試合を進めていく自信になっていくだろう。

また、谷口が決めた2点目も素晴らしかった。シンプルで何げないプロセスが秀逸。相手の最終ラインの手前で縦パスを受けた高木が、コントロールは浮いてしまったものの、逆にそれを生かしてDFの背後、つまり谷口の最も得意な場所に出したもの。守備を固める相手の背後にスペースができたのは、この縦パスによって相手CBを集結させたから。前半、自陣でボールを保持する時間が多かったのは、リードを奪っていたので守備的な相手に突っ込んでいく理由がなかったことも一因だが、高木がボールに触れる機会が少なかったことと比例する。逆に言えば、いかに相手のMFとDFの間でボールを引き出すことができるかが得点の鍵になる。ここが使えるようになると、相手はその起点を警戒するため次に本当に狙いたい場所、すなわち背後やサイドの深いスペースが空くという好循環が生まれていくだろう。

●スポニチ

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