[J2新潟]有言実行、決勝G押し込む・FW鈴木
[新潟2ー1熊本]攻めても攻めてもゴールが割れず、引き分けが濃厚になった後半ロスタイム。途中出場のFW鈴木が値千金の逆転弾を頭で決め、敵地に駆け付けたサポーター約250人の前で雄たけびを上げた。「ゴールを決めてくると言って(ベンチから)出てきた。結果が出て良かった」と満面の笑みを浮かべた。
CKをはね返されたボールを回収し、GK小島が前線に放り込んだ。DF田上がオフサイドラインをかいくぐってパスを受け、鈴木へクロス。「当てるだけを意識した」背番号9が冷静に頭で押し込んだ。
先発した開幕戦で右膝を負傷。その後チームも第4節まで未勝利と、苦しい時期を過ごした。当時松橋監督から意見を求められ、「積み重ねればいいだけです」と背中を押した一方で、プレーで貢献できない悔しさが募っていた。
「監督のためにやりたい」。右膝は現在もテーピングをし、完治はしてはいない。それでも7試合ぶりの復帰戦に強い気持ちで臨み、ロスタイムを含めて約10分という短い時間で期待に応えた。「チームがやりたいことが見えてきている。決め切る力が少し足りないが、きょう勝ち切れたのは大きい」。頼もしい男が帰ってきた。
◆圧巻の30メートル弾・FW谷口
FW谷口が前半21分、前線で自らボールを奪い、そのまま約30メートルのロングシュートを決めた。
相手DFが油断したところを見逃さず、ボールをカット。次の瞬間、「GKがずれていて、ゴールが空いているのは分かっていた。決める自信があった」と放ったシュートは、きれいな放物線を描いてネットを揺らした。
熊本は2020年に所属した古巣。「成長した姿を見てもらえた。サポーターから拍手ももらい、うれしかった」とほほ笑んだ。
●新潟日報
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