【新潟】J1今日決める 引き分け以上で6年ぶり復帰、完売3・5万人サポも後押し
6年ぶりJ1復帰に王手をかけているJ2首位のアルビレックス新潟は今日8日、ホームで6位ベガルタ仙台と対戦する。前日の7日、松橋力蔵監督(54)は落ち着いた表情で前日会見に臨み、報道陣からの質問にも淡々と時折、冗談も交えながら意気込みを示した。プロの監督業1年目ながらチームを束ねた指揮官。引き分け以上で昇格が決まる大一番でも、自分たちのサッカーを貫いて勝利することを誓った。
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熱い指導で勝利に貪欲なチームに育て上げた松橋監督が、信頼する選手たちと昇格の懸かる一戦に臨む。仙台戦前日の7日、「ここまで上積みしたサッカーで勝利を勝ち取り、目標を達成したい」。真剣な表情で意気込みを話し始めた指揮官。だが知人からシーズン終盤になっても1件も激励の連絡が来ないことを明かし、「友だちが1人もいないのかな…」と冗談を飛ばすなどチームのサッカーと同様、緩急織り交ぜ、報道陣を笑わせた。
松橋監督は今季、アルベルト前監督(現J1東京)が就任2年で積み上げたポゼッションサッカーを継続しながら「前を向く姿勢」を選手に植え付けた。攻撃は単発に終わらず2次、3次と厚みを出しながら敵陣に押し込み、ここまで奪ったゴール数はリーグトップの68得点。2桁得点者はいないものの、20選手が得点をマークする。対戦する仙台は3~5枚の守備ラインを敷くことが予想されるが「初めて対戦するシステムではないので、特に警戒はしていない」と強気な姿勢を貫く。
勝ち点78で首位を走る新潟は引き分け以上でJ1自動昇格圏内の2位以内が確定する。観戦チケットは既に完売し、スタジアムには現状収容可能な上限人数である約3万5000人のサポーターが駆けつける。「新潟サポーターの応援は感情に訴えるものがある。歴史、素晴らしい熱さが詰まっている」と話し、「全員の力を合わせて、いい報告がしたい」。超満員のホームスタジアムで、J1の舞台への復帰を決める。【小林忠】
▼9月18日ホーム水戸戦で負傷し、右膝前十字靱帯(じんたい)損傷と診断され、9月30日に東京都内で手術を受けたMF高木善朗が昇格の懸かる一戦に駆けつける。DF堀米悠斗主将は「新潟に戻って来ると聞いた。ヨシ君の思いも込めて試合に臨む」と話した。
●日刊スポーツ
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