【J2「首位交代」】新潟が約2か月ぶりに「首位奪取」!!「抜け目なし2ゴール」高木善朗、交代選手も躍動…「残り7節」数字面でも見えた「J1昇格」!
■新潟・高木が連弾で勝利を呼び込む
アルビレックス新潟が、およそ2か月ぶりに首位に立った。
J2リーグ第35節が9月10日に行なわれ、2位の新潟はFC琉球をホームに迎えた。
前半は琉球の守備を崩しきれなかった。いつものようにボールを保持して8本のシュート浴びせたが、最終局面で精度を欠いたこともあり、前半のうちにリードを奪うことはできなかった。
琉球はサダム・スレイとケルヴィンの外国人アタッカーを、スタメンから外していた。0対0のまま時計の針を進め、後半の勝負どころで彼らを投入して勝点を奪い取るというのが、ナチョ・フェルナンデス監督のゲームプランだったのだろう。
相手の狙いは新潟も分かっていたはずだ。だからこそ、一瞬のスキを逃さなかった。55分、敵陣左サイド深くから、左サイドバックの渡邉泰基が素早くロングスローを入れる。これに反応したのがMF高木善朗だ。CBの背後へもぐり込んでボールを収めると、至近距離からの左足シュートがゴールネットを揺らした。
琉球が59分に攻撃的なカードを切ってくると、松橋監督も70分に選手交代をする。左サイドバックを渡邉から田上大地に入れ替え、守備のリスク管理を徹底する。同時に、2列目右サイドMFの松田詠太郎を下げ、三戸舜介を送り込む。三戸は7月2日の24節以来、11試合ぶりの出場だ。
75分には追加点が生まれる。自陣からのポゼッションで相手の目線を揺さぶり続け、ボランチの秋山裕紀がMF伊藤涼太郎へ縦パスを入れる。守備ブロックの間でパスを受けた伊藤は、素早くターンして高木へつなぐ。背番号33はペナルティエリア内からゴール左スミへ正確に流し込んだ。高木は2シーズン連続の10ゴール到達だ。
■ケガ人回復などで新潟は戦力充実
この試合では2年10か月ぶりに声出しが解禁されていた。85分には、この日3度目の歓喜がデンカビッグスワンスタジアムを走り抜ける。途中出場のFWアレクサンドレ・ゲデスが右サイドから抜け出し、ダメ押しの3点目をゲットしたのだ。
ポルトガル出身の28歳は、出場7試合目でシーズン初ゴールとなった。試合後には「声出し応援でホントに決めたいと思っていたので、素直に嬉しいです」と喜びを言葉にした。
このまま3対0で試合を締めた新潟は、勝点を「68」とした。栃木SCと引分けた横浜FCに勝点で並び、得失点差で27節以来の首位に躍り出た。
この試合ではCBの舞行龍ジェームズが、5試合ぶりに出場した。また、キャプテンの堀米悠斗に代わって左SBを務めた渡邉は、4月27日の12節以来の出場だった。三戸の復帰とゲデスの初ゴールも好材料である。先発で起用された選手、途中出場の選手が勝利に直結するプレーを見せていたシーズン中盤の勝ちパターンを、取り戻している印象だ。 数字的からもJ1昇格が見えてきている。
勝点68の新潟と横浜FCは、残り7試合で4勝すると勝点「80」となる。4勝1分2敗なら「81」、4勝2分1敗なら「82」だ。新潟にも横浜FCにも、難しいノルマではない。
それに対して、勝点63で3位のファジアーノ岡山は、5勝2分1敗で「80」、6勝1敗で「81」である。木山隆之監督のチームは4連勝と勢いをつかんでいるが、新潟と横浜FCが自力でのJ1昇格に近づいているのは間違いなさそうだ。
●サッカー批評Web
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