【新潟】小見洋太、左足ダイレクトV弾 熊本に1-0、ホームでは2カ月ぶりの勝利
<明治安田生命J2:新潟1-0熊本>◇第32節◇20日◇デンカS
アルビレックス新潟はロアッソ熊本を1-0で破り、約2カ月ぶりにホーム戦で勝利を挙げた。前半18分、左MFの小見洋太(20)がFW谷口海斗(26)のパスに抜け出し、先制となる決勝点を奪った。この日は新潟市出身の大相撲・豊山(28=時津風)が3年ぶりにスタジアムに来場。地元力士からも熱い声援を受けたチームは攻撃的スタイルを前面に“押し出し”2連勝。首位・横浜FCを勝ち点1差で追走する。次節は27日、アウェーで岩手と対戦する。
互いに攻撃し合う、「がっぷり四つ」の戦いは序盤に得点した新潟に軍配が上がった。前半18分、中央をドリブルする谷口を左から並走した小見はペナルティーエリア左でスルーパスを受けると、左足ダイレクトでネットを揺らした。得点後は、サポーターの興奮をあおるように右手を右耳に当てながらゆっくりと走り、「どうだい?」と言わんばかりの表情を見せた。
前節14日の栃木戦から5人を入れ替えた。前線から激しい守備を仕かけてくる熊本に真っ向勝負を仕かけ、自分たちの土俵で勝ちきった。自陣ではGK小島、2センターバックのデンと千葉、ボランチの高と星を中心にパスをつなぎ、前進。最終局面では1トップの谷口を起点とし、2列目の選手らが次々とゴール前になだれ込んだ。小島は「最終ラインで、どう敵を誘い出すか」を熊本攻略のカギに挙げていた。前半は敵のファウルで攻撃がぶつ切れにされたが、後半は両サイドの突破から何度も決定機をつくり出した。
熊本とは今季3度目の対戦。4月のリーグ前半戦は2-1で勝利も、6月の天皇杯2回戦ではホームで1-4で大敗していた。松橋力蔵監督(53)は「リベンジというより、勝つことで大きく前進できる」と気合を入れ、試合に臨んでいた。この日、新潟のエンブレムが入った浴衣を来て応援に駆けつけた豊山も試合前に「絶対、昇格。新潟のために!」とエールを送った。
期待に応えたチームはこれで2試合連続の完封勝利。ホームでは6月19日秋田戦(3-0)戦以来、約2カ月ぶりとなる勝利を挙げ、敵地での次節、岩手戦へ大きく弾みをつけた。【小林忠】
◆松橋監督「勝ち点3を拾ったところは評価したい。ただ攻撃では自分たちの形を発揮できなかった。フィニッシュでいい選択肢を持つことが大切。さらに自分たちの良さに磨きをかけていきたい」
●日刊スポーツ
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