【新潟】千葉和彦が「後手を踏んだ」反省と、「この勝ち点1が効いていくると信じて」の切り替えと

　4月17日の明治安田生命J2リーグ第10節で、アルビレックス新潟はファジアーノ岡山とのアウェーゲームに臨んだ。幸先よく先制しながらも追いつかれ、さらに押し込まれる難しい展開でも、勝ち点1は死守した。千葉和彦はこのドローをどう見るか。

■2022年4月17日 J2リーグ第10節（Cスタ/5，471人）
岡山 1-1 新潟
得点者：（岡）ミッチェル・デューク
（新）谷口海斗

「目の前の相手が常に最強」

　千葉和彦は75分にピッチをあとにした。無念の交代だ。

「足、つっちゃいました。いつもはすぐ治るんだけど今日は治らなくて、チームに迷惑をかけるのは良くないですし、最後は（松橋力蔵）監督の判断でしたけど」

　アルビレックス新潟の最終ラインを司る存在。昨季からコンビを組んできた舞行龍ジェームズに加えて、田上大地も本来のセンターバックで活躍している今季は、3人で2つのポジションをローテーションしていく戦いだ。千葉は前節は「お休み」。体力はみなぎっていたが、ファジアーノ岡山のミッチェル・デュークとの激しいフィジカルバトルもあって、右足を痛めた。

　12分に谷口海斗が先制しながら、29分にはデュークに押し込まれた。ロングパス一本で運ばれて決められただけに、センターバックとしては悔いの残る失点になった。

「向こうの狙いとして、つなごうとはするけれど最後はロングボールを蹴ってセカンドボールを拾っていくところで力を発揮してきますし、両ウイングも速い選手なのでシンプルに裏を突いてくる形でした。そこは分かりながらプレーしたけれど、後手を踏んでしまった」

　186センチのデュークを狙って放り込んでくる攻撃で、失点のシーン以外にもチャンスを作られた。それでも、押し込まれてばかりではもちろんなかった。

「前半は相手の嫌なところを突きながら握ってはいました。あとは、ゴールに迫る場面を作れればチャンスはできたと思います」

　千葉もいつもどおりに最終ラインでじっくり動かしながら穴を探し、先制のシーンでもパスワークの流れを生み出している。追いつかれた展開だし、その後もピンチを何度も迎えたから後味は悪いかもしれないが、負けたわけではない。

「常にどの試合も勝ちたいですけれど、監督がいつも言っているのは、目の前の相手が常に最強の敵と思ってやることが大事、ということ。きょうは引き分けましたけど、アウェーで勝ち点を落とさない戦いは長いシーズンでは大事だし、勝ち点3に越したことはないけれど、この勝ち点1が効いていくると信じて、次の試合で勝ち点3を取ってまた積み上げていければと思います」

　持ち前の天真爛漫さで、試合後には切り替え完了。ここからの5連戦で狙うはもちろん、勝ち点15だ。