[新潟2-0甲府]松橋監督は就任後初めての勝利に、「うれしい気持ちもあるし、ほっとしているのもある」と少しだけ表情を緩ませた。

試合中は常にピッチ脇に立つ。雨が降ったこの日も選手たちのプレーを鋭い目線で見守った。試合終了のホイッスルが鳴ると、小さくガッツポーズした。

新型ウイルスの影響で、チームづくりはいきなりつまずいた。開幕前には不安を口にする選手もいた中で、指揮官は前向きな姿勢を貫いた。DF千葉は「アクシデントが続いたが決して慌てるそぶりがなく、一喜一憂せず堂々としていた。感銘を受けた」。選手たちの信頼は、さらに深まった。

開幕から5戦目での初勝利に、浮かれることは一切ない。押し込まれる場面もあった後半は「交代策でいい方向に持っていけたのではないか。自分も甘かった」と反省を忘れず、次の勝利に向けて切り替えていた。