J2アルビレックス新潟は20日午後2時から、ユアテックスタジアム仙台で、仙台と今季開幕戦を迎える。チーム内の新型コロナウイルス感染拡大などで準備期間は限られたが、高い士気を維持してきた。松橋監督は19日、オンライン取材に応じ、「全選手がチームが勝つためにプレーしてほしい」とハッパをかけた。

チームは15日から聖籠町のクラブハウスで練習を行ってきたが、積雪のため想定したメニューができず、18日に県外へ移動。19日も非公開で調整した。

開幕前の準備は思い通りに進まなかったが、MF高木は「いろいろな人の協力があって開幕を迎えられる。感謝している。その人たちのためにも勝ちたい」とモチベーションに変えている。

今季はほとんどの練習が非公開。布陣は昨季までの4-2-3-1や、中盤に攻撃的MFを2人配置する4-3-3が有力とみられる。

強豪の仙台に対し、昨季同様にボールを保持して主導権を握り、鋭くゴールを目指す今季の特徴を発揮して勝機をうかがう。高木は「去年と違う色を出していかないと勝てないし、昇格できない。開幕戦に勝ったらチームとして気持ち的に楽になる。勝ち点3を取って帰りたい」と力を込めた。

◆FW鈴木、悔しさ胸にゴールへ貪欲

決定力不足。昨季、何度課題として指摘されたことか。「悔しかった。今季はゴールに比重を置く」。FWの軸として、鈴木は並々ならぬ決意を口にする。

チームは昨季、1試合平均のボール保持率が6割を超えた。しかし「有効にボールを持っている時間はあまりなかった」と分析。時には、ボールを持つことが目的になっているとさえ感じた。

「意図的に決定機を何回つくったかといえば、多くはない」。昨季の課題を打破するため、松橋監督の下、チームでゴールに向かう姿勢を強めている。「隙があれば(最終ラインの)裏を一発で狙うのもいい。前を見て判断するのが大事」と強調し、キャンプではチームメートに何度も要望した。

チーム戦術がどうであれ、昨季の9得点は「少ない」と責任を感じている。中盤に下がって攻撃の組み立てに参加するのは自身の特長。だが、今季は「最後に点を取るところにいる」意識を強め、狙うは最低でも二桁得点。「開幕戦で点を取り、チームとしても結果を残したい」。32歳のストライカーは、2年連続の開幕戦ゴールを誓った。

◆初陣、指揮官「結果求めたい」

松橋監督はトップチームの指揮官として初陣となる仙台戦を前に、「気を張るということはない。リラックスしている」と笑顔を見せた。

開幕前のプランや練習メニューなどは変更を余儀なくされたが、「できる中でベストを尽くそうとやってきた」。試合前日の選手たちの表情からも気持ちが見えたといい、「仕上がりは明日分かる」とにやり。

就任後から結果へのこだわりを口にしてきた。「勝つために何が必要かを開幕戦でも求めたい」と語り、必勝を期していた。

●新潟日報